生活習慣の中でも、「1日の活動リズム」は精力を高く維持するためにとても重要になります。1日の活動リズムを整えることによって、男性機能(生殖機能)は大きく改善されます。
日本人の多くは、朝食をしっかり食べる習慣があります。小学校でも「早寝・早起き・朝ごはん」という言葉が推奨されており、「朝ごはんを十分に取ることが健康にとって欠かせないことである」と認識されています。
しかし、「ナチュラル・ハイジーン」と呼ばれる健康理論では、全く別の考え方を提唱しています。
ナチュラル・ハイジーンは、19世紀のアメリカにおいて、予防医学に取り組む医師たちによって作られた理論です。ナチュラル・ハイジーンでは、「自然のリズムに体を調和させることで、健康を維持できる」という考えが元となっています。
そして、ナチュラル・ハイジーンでは、1日を以下のような3つのリズムに分類しています。
もくじ
排泄の時間(午前4~正午)
ナチュラル・ハイジーンにおいて「排泄の時間」である午前中は、栄養分を吸収した後の残りカスや毒素、夜中に代謝されて不要になったものを排泄する時間と考えられています。そのため午前中は、排尿・排便活動が活発となる時間になります。
そして、排泄の時間では胃腸は休息しているため、食事は控えるべき状態だといえます。
このような理由から、朝起きてすぐの排便や朝食を抜くことは、体の生理的なリズムに合った活動だといえます。
栄養補給と消化の時間(正午~午後8時)
「栄養補給と消化の時間」である午後は、胃腸の活動が活発となる時間帯です。そのため、この時間帯に食事を摂ることは、体の生理的なリズムにあった食習慣だといえます。
吸収と代謝の時間(午後8~午前4時)
夜から早朝にかけての「吸収と代謝の時間」は、全身の新陳代謝が活発に行われる時間です。そして、新陳代謝を高めるためには、十分な睡眠が必要になります。そのため、この時間帯に睡眠時間を確保することは、体の生理的リズムを整えるために欠かせないといえます。
午前中の活動が大切
既に述べたように、自然のリズムに沿った生活習慣を行うことで、人間の体は健康になります。これは、男性機能(生殖機能)に関しても同じです。
精巣の活動を高めて男性ホルモンの分泌を促すことで、男性機能(生殖機能)は活発に働きます。そして、男性ホルモンの分泌にも生理的なリズムがあるため、自然のリズムに沿った生活を行うことで、精力は高い状態で維持されます。
ナチュラル・ハイジーンの考え方では、午前中は「排泄の時間」とされています。そのため、一般的に健康だと考えられている朝食は不要であると考えられています。
また、朝起きてからの排尿・排便は重要です。寝ている間に体に溜まった食べかすや毒素を排泄するためには、朝の排尿・排便が必要不可欠です。
さらに、朝日は体の生理的なリズムを整えることに最も影響しています。そのため、午前中に日の光を浴びることで、体のリズムが調整されます。そして、午前中にしっかりと明るい光を浴びることで、夜に睡眠誘発ホルモンが多く分泌されるようになるため、入眠がスムーズになります。
このように、1日におけるリズムの中でも朝の活動は、生理的なリズムを整えて男性機能(生殖機能)を高めるために最も大切だといえます。
精力を高く維持してED(勃起不全)などを防止するためには、体の生理的なリズムを整えることが欠かせないといえます。また、1日のリズムの中でも、朝の活動を意識することは、最も男性機能(生殖機能)を高めることにつながります。
姿勢と男性機能(生殖機能)の関係性
このように、健康に良いと言われている運動であっても、男性機能にとっては問題となることが多々あります。このような事実を理解した上で生活することが、ED(勃起不全)の予防や治療には大切になります。
さらに、EDで重要なものに姿勢があります。実際のところ、精力が高い人における共通点の1つとして「姿勢が良い」ということが挙げられます。
中高年になっても男性機能(生殖機能)が維持されている人は背筋がしっかり伸びており、外見が若い人が多いです。
姿勢が良いと男性機能(生殖機能)が高まる
男性のほとんどは、「女性にモテたい」「女性と仲良くしたい」と考えています。そして、なぜか女性から人気があって女性と仲良くできる人と、そうでない人がいます。
確かに、顔や体型、ファッションなど、女性からモテるための要素はたくさんあります。しかし、女性にモテるような男性に共通していることは「姿勢が良いこと」です。女性に人気がある男性で、背中が丸くなっているような人はほとんどいません。
そして良い姿勢を保つためには、「セロトニン」と呼ばれるホルモンの働きが重要になります。
セロトニンには、首筋や背骨の周りなどにある「抗重力筋」と呼ばれる筋肉を収縮させる働きがあります。抗重力筋の活動が活発になると、背筋がまっすぐに伸びて顔が引き締まります。
その結果、若々しくさわやかな印象を与えられるようになり、自然と女性から人気が出るようになります。
姿勢は、意識しないとどんどん崩れてしまいます。そうなると、それに伴ってセロトニンの作用も悪くなってくるため、さらに抗重力筋がゆるんで背中が丸くなります。
つまり、普段から良い姿勢を意識することで、セロトニンの分泌量が増えて自然と背中が伸びるようになります。その結果、女性からモテるようになり、男性機能(生殖機能)が高く維持されることになります。
このように、一見関係性がないように思える「姿勢」であっても、精力を維持するためには欠かせない要素の1つだといえます。
「闘う姿勢」が男性機能(生殖機能)を高める
外見の要素である「姿勢」を意識すると、女性にモテるようになります。それによって男性機能(生殖機能)を高く維持することができます。またそのような外見だけでなく、「心の持ち方」も精力に大きく関係します。
男性機能(生殖機能)は、男性ホルモンである「テストステロン」の働きによって調整されています。そのため、テストステロンの分泌が盛んになると、精力も活発に働くようになります。
そして、闘争心と呼ばれるような「闘う姿勢」は、テストステロンの分泌を増やすことがわかっています。
また「心の持ち方」だけではなく、実際に「ファイティングポーズ」などの「闘う姿勢」を取るだけでもテストステロンの分泌が多くなることがわかっています。
このように、男性機能(生殖機能)を高めるためには、闘争心を抱いてテストステロンの分泌を待つだけでは不十分です。自然と気持ちが高ぶるのを待つだけでなく、「ガッツポーズやファイティングポーズといった闘争心につながるポーズを取ることで男性ホルモンの分泌を促す」という攻めの姿勢を持つことが大切です。
睾丸を温めすぎると男性機能(生殖機能)が低下する理由
このように、精力を高めるためには、「普段からの姿勢」「闘う姿勢(気持ち)」「闘う姿勢(ポーズ)」といったように、3つの姿勢を意識することが大切です。これら3つの姿勢を意識して生活することで、男性ホルモンの分泌が促されて男性機能(生殖機能)を高く維持することができます。
さらに、高い男性機能を維持してED(勃起不全)を予防するためには、睾丸の温めすぎを防ぐようにしましょう。
男性器の中で、睾丸は体からぶら下がっている状態で存在します。睾丸内にある精巣は精子を作り出す場所であるため、睾丸は男性にとって重要な器官です。つまり、睾丸に何か問題が生じると、人類として最も大切な繁殖活動が行なえなくなります。そうなると極端な話、人類は滅びてしまいます。
そのような大事な器官であれば、内臓のように体の中に収まっている方が安全です。しかし実際には、体外にむき出しの形でぶら下がっています。
男性であれば、一度は睾丸をぶつけて激痛を感じたことがあるはずです。もし睾丸が体内に収まってあれば、そのようなことも起こらず精力に問題が生じる可能性も低くなります。
ただ睾丸が体外にむき出しになっているのには理由があります。そのことを理解しておくと、男性機能(生殖機能)を高く維持することに役立ちます。
睾丸が体外にぶら下がっている理由
睾丸が体外にぶら下がっているのには、しっかりとした理由があります。それは、睾丸を温めすぎないようにするためです。
精子は、睾丸の中にある精巣で作られます。そしてできた精子は、精管を通って射精されます。このように精子を生み出すためには、最適な精巣の環境というものが存在します。それは、睾丸の温度が35℃であるということです。
それに対して、人の体における平均体温は37℃前後ですので、精子が作られやすい環境とは2℃近く差があります。このたったの2℃の違いで、平均体温では精子形成が著明に悪くなります。
そのような事態を避けるために、睾丸は体外にぶら下がっています。体の外は、体内と比較すると温度も低く熱もこもりにくい状態であるため、精子を作る環境として最適なものだといえます。
このように、精巣における精子形成機能を最大限に発揮するために睾丸は体の外にぶら下がっています。
精子形成機能を落とさないための工夫
今まで述べたように、精巣で精子を形成するためには睾丸の温度を35℃前後に保っておくことが大切です。そのため、生活でも睾丸が温まりすぎないように工夫することで、精力を高く維持することができます。
そこで、多くの人が無意識に行っている睾丸を温めてしまう3つの習慣について、以下に記します。
ブリーフの着用
男性の下着として、トランクスとブリーフがあります。どちらを利用するかは人それぞれであり、その人の好みによって異なります。「密着度が高いからブリーフが良い」という人もいますし、「解放感があるからトランクスが好き」と考える人もいます。
ただ男性機能(生殖機能)のことを考えると、ブリーフよりもトランクスの方が好ましいといえます。ブリーフであると、どうしても熱がこもってしまい睾丸の温度が上昇して精子形成機能に悪影響が出ます。
そのため、男性の下着は男性機能(生殖機能)のことを考えると、ブリーフは避けるべきだといえます。
ノートパソコン
仕事でノートパソコンを使用する人は多いと思います。そしてその中には、ひざの上にパソコンを置いて作業している人もいます。
実は、このように膝上でパソコン作業を行うと、パソコンの熱が睾丸に伝わることで睾丸を温めてしまうことがわかっています。実際にこのような状態で1時間作業を行うと、睾丸の温度が0.5~1℃上昇するとされています。
そのため、パソコンを使う際は、使用方法に十分注意しなければいけません。
サウナ
ストレス解消や疲労回復、減量などのためにサウナを日常的に利用する人もいます。サウナは最低でも70℃以上であり、高いところは100℃近い場合もあります。
睾丸の最適温度は35℃であるため、このようなサウナに入ってしまうと当然ながら影響を受けてしまいます。そのため、たまにリラックスのために利用することは問題ないと思いますが、頻繁にサウナへ行くことは精力を低下させることにつながるため注意が必要です。