男性では、年を取るごとに男性機能(生殖機能)が低下してしまう人が多くなります。その結果、ED(勃起不全:インポテンツ)などの症状を起こすようになります。特に50~60歳代である中高年と呼ばれる年齢は、男性機能(生殖機能)が悪くなりやすいといえます。

ただ、中高年になると全ての人で精力が低下するかというと、そうではありません。中には30歳代で明らかに男性機能(生殖機能)が悪くなる人もいますし、逆に70歳を過ぎても精力が高く維持されている人もいます。

つまり、男性機能の低下によるED(勃起不全)は加齢だけが原因で起こりません。加齢に加えて、食生活の乱れが大きく精力に関係します。

そこで、男性機能(生殖機能)を高めてEDを防止する「酵素食」について解説します。酵素食を意識すれば、勃起障害を改善させることができます。

酵素はバランスが大切

体内での化学反応をスムーズに行うためには酵素が必要です。酵素が不足すると消化吸収が上手くいかなかったり、食べた物からエネルギーが効率良く作られなかったりします。

そのため、体の化学反応全てに関わる酵素が不足すると男性機能(生殖機能)が低下します

このとき、体内にある酵素は大きく「消化酵素」と「代謝酵素」の2つに分類されます。消化酵素は食べ物をスムーズに消化するために必要な酵素です。

一方で代謝酵素は、各細胞のエネルギーを産生したり、傷ついた組織を修復したりする反応に関わる酵素です。この代謝酵素が男性機能を維持するために欠かせません。

消化酵素と代謝酵素は、2つ合わせて体内に存在する量が一生のうちで決まっています。また、酵素は毎日作られますが、一日のうちに作られる量も2つ合わせて決まっています。そのため、どちらか一方を使いすぎると、もう片方の役割として利用できる酵素は少なくなります。

作られる酵素の合計量が決まっているため、消化酵素が多く作られるようになると、もう一方の代謝酵素はあまり作られなくなります。その結果、細胞の修復などが間に合わなくなります。

つまり、食べ物を消化するために消化酵素を使い過ぎると、代謝酵素の量が不足するため男性機能(生殖機能)が低下します。

そのため、精力を低下させないためには、消化酵素と代謝酵素のバランスを崩さないような食生活が大切だといえます。消化酵素を無駄遣いしないような食事にすると、代謝酵素の割合が増えて結果的に生殖機能を高く維持することにつながります。

男性機能(生殖機能)を維持する食事の原則

男性機能を高く保つためには、食生活に気をつける必要があります。もっといえば、代謝酵素を精力維持のために十分に利用できるように、食事を工夫します。

そのためには、消化酵素を過剰に使いすぎない食生活を意識することがポイントです。

毎日アルコールを飲みすぎたり、朝食を食べたり食べなかったりしたりといったような食生活では、食べ物の消化にかかる負担が大きくなります。その結果、男性機能や勃起力を高めるための代謝酵素が不足して、精力が低下します。

そうならないためにも、以下の3つに注意して食事を摂るようにしてください。

・生食や発酵食品を意識的に食べる

・朝食を酵素ジュースにして、1日2食を原則とする

・砂糖と質の悪い油を避ける

食品の中でも、生きた酵素は生のものにしか含まれていません。酵素は加熱することで壊れてしまうからです。酵素は50℃を超える温度で加熱すると機能を果たせなくなります。加熱調理をせず、生食を中心に食べるのは酵素を効率的に取り入れるという意味があります。

また、発酵食品は酵素を多く含む食品です。そのような食品であれば、体内に存在する消化酵素をあまり必要としません。

通常であれば、体内(腸内)に存在する消化酵素が働くことによって細かく分解され、腸から栄養として吸収されます。ただ、発酵食品には「食品自体(発酵食品自体)に含まれる酵素」によって栄養が細かく分解されるため、消化と吸収がスムーズに行われます。

そのため、体内の消化酵素を無駄遣いしないためには、生の新鮮な野菜や果物、もしくは発酵食品を意識的に摂取することが大切です。

生食や発酵食品を食べれば消化酵素を効果的に補うことができ、体内に存在する消化酵素の使用が少なくなります。これにより、必要な酵素を代謝酵素へ回すことができます。

消化酵素の無駄遣いを避ける

また、砂糖や質の悪い油を消化吸収する際には、内臓へ負担が過剰にかかります。そうなると消化酵素が必要以上に働かなければいけなくなるため、消化酵素の無駄遣いとなります。砂糖や質の悪い油の摂取を極力控えることで、余計な消化酵素の使用を抑えることができます。

さらに、消化酵素を無駄使いしない有効な方法の1つとして、「食事自体を減らす」というものがあります。食べ物自体を食べないと消化吸収が起こらないため、消化酵素は必要なくなります。そのため、1日の食事は2回(昼と夜)にして、朝は酵素ジュースだけにします。

より健康を目指すのであれば、毎月1回程度のペースで断食(ファスティング)を行うとより効果的です。これが、ED(勃起不全)を改善させる食事法だといえます。

このように、男性機能(生殖機能)を高く維持するためには、消化酵素の無駄遣いを避けることが重要になります。以上に述べたポイントを意識するだけでも消化酵素の消費が抑えられ、精力の低下を防ぐことにつながります。

生食と発酵食品を摂取すると男性機能(生殖機能)が向上する

なお、精力の低下による症状は人それぞれであり、ED(勃起不全)で悩まされる人がいれば、男性更年期障害によって複数箇所の体調不良を抱えている人もいます。

このような男性機能(生殖機能)の低下は、男性ホルモンである「テストステロン」の分泌が悪くなることで起こります。

先ほど、酵素の無駄遣いをしないことの重要性について確認しました。これは、代謝酵素がテストステロンの産生に関わっており、テストステロンが勃起力や体の疲れなどに関与しているからです。

生食や発酵食品など男性ホルモンに良い食品を意識して摂取することで、中高年に起こる男性機能の問題を予防することができるのです。

生食や発酵食品でテストステロン合成を助ける

前述の通り、消化酵素と代謝酵素のうち、細胞の活動を活発にするために必要なのは代謝酵素です。男性ホルモンを合成・分泌し、精巣の働きを促進するのは代謝酵素の役割です。

男性ホルモン(アンドロゲン)の一種として、テストステロンは有名です。テストステロンは体内で合成する必要があり、代謝酵素によってコレステロールから作られます。

テストステロンの量が少なくなれば、精力が減退して勃起力が弱くなります。これにより、セックス中の中折れが起きたり、朝立ちがなかったりします。

また、テストステロンは男性更年期障害で非常に重要になります。テストステロンの量が少なくなることで、うつ症状が起こったり疲労が溜まりやすくなったりします。中高年で体の不調を感じたとき、テストステロン量の減少が原因になることはよくあります。

そこで、精力を高める食品である生食や発酵食品を積極的に取り入れるのです。

発酵食品には何があるのか

生食であれば、野菜や果物などを加熱せずに食べればよいことが分かります。それでは、発酵食品としては例えばどのようなものがあるのでしょうか。ヨーグルトなどに限らず、日本には多くの発酵食品があります。

日本では食品の保存を目的として漬物を作ります。世界においても、韓国のキムチやドイツのザワークラフト、欧米のピクルスといったように、多くの国で漬物が食べられています。

ただ、ぬか漬けや塩漬け、粕漬け、酢漬け、味噌漬け、みりん漬けといったように、日本ほど漬物を多く作っている国はありません。そして、漬物には酵素が豊富に含まれているため、漬物は男性機能を高める食品だといえます。漬物は発酵食品であり、精力増大に効果的です。

また日本人は、納豆や味噌、しょうゆといったような発酵食品も多く食べます。日本食は勃起障害や男性更年期障害の改善に良いですが、これには発酵食品の豊富さが大きく関わっています。

なぜ、発酵食品に多くの酵素が含まれているのかというと、これには微生物が関与しています。食品が発酵するためには、微生物の力が必要です。発酵食品の場合、発酵過程で微生物によって酵素が作られます。これにより、発酵食品に大量の酵素が含まれるようになるのです。

和食中心にすると精力に良い

なお、日本の発酵食品は植物性のものが多いです。発酵食品には動物性と植物性があり、チーズやヨーグルトなどは動物からとれる原料を利用しているので動物性発酵食品に分類されます。それに対して、漬物や納豆などは動物ではなく、大地で育った植物を発酵させているので植物性発酵食品だといえます。

植物性発酵食品に豊富に入っている植物性の乳酸菌は、腸内に作用することで腸内環境を整えます。腸内環境が良好なことは、精力だけでなく「体の全ての機能を正常に働かせるための土台になる」といえます。

植物性の発酵食品を摂取することは、結果的に男性機能(生殖機能)を高めることにつながります。発酵食品にも精力を高める効果があるのです。

また、刺身など日本では生の状態で食べる習慣があります。刺身に限らず、ダイコンおろしやすり身など、和食であると生食が多くなります。

さらに、和食であると漬物やしょうゆなど植物性発酵食品を食べるようになります。特に意識などはせず、努力なしに勃起力を改善させたい場合、食事内容を和食にするだけで問題ありません。

食事で食べる順番を意識する

さらに、生食や発酵食品の効果を高めたい場合は食べる順番を意識するようにしてみてください。食事をするとき、生食や発酵食品を最初に食べるようにすると効果的です。

初めに肉などメイン料理を食べると、メイン料理を消化しようとして体内の消化酵素が積極的に使われるようになります。そのあとに生食や発酵食品を食べたとしても、効果が薄くなります。

それに対して、最初に生食や発酵食品を食べて消化酵素を取り入れた状態であると、生食・発酵食品に含まれる消化酵素が肉などメイン料理の消化を助けてくれます。また、これらの消化酵素自体が生食や発酵食品の消化を援助します。

いくら生食や発酵食品に酵素が含まれていて精力に良いとはいっても、食べる順番が違うだけで効果が大きく異なってくるのです。

実際、洋食では食べる順番が決まっていて、最初はメインディッシュではなく前菜から食べるようになります。これは非常に合理的であり、最初に消化酵素を取り入れることで体内の酵素消費を抑えられるようにしています。

酵素消費が抑えられた分、代謝酵素に回すことができます。これにより、精力が増大していきます。

すべて生食や発酵食品では栄養不足になる

生食や発酵食品が勃起力改善や男性更年期障害に良いのであれば、すべてを生食にすればいいのではと考えてしまいがちです。確かに生食や発酵食品は素晴らしいですが、全部の食事を生食に変えると栄養不足に陥ります。

実際、野菜は健康によいとされますが、肉や魚、卵などを食べない厳格なベジタリアンであると、体がやせ細って逆に不健康になります。これと同じように、極端な行動に走ると精力増大どころか、逆にセックス中の中折れが加速したり、日々の疲れが蓄積しやすくなったりするのです。

食事すべてを生食・発酵食品にする必要はありません。普段の生活で加熱調理した食事を摂るのは問題ありませんし、肉や魚を食べても大丈夫です。

そうした料理の中に生食や発酵食品を入れることが、精力回復にとって効果的になります。

中折れ防止、朝立ち復活に効果的な酵素食

下半身の元気を回復させ、中折れを予防したり朝立ちを復活させたりするためには、食生活を整えることが大切です。その中でも、特に生食と発酵食品は男性機能を高め、ED(勃起不全)を予防する食品としてお勧めです。

生食・発酵食品には多くの酵素が含まれるため、これらの酵素が働くことで体内酵素の無駄遣いを防げるようになります。そうなるとテストステロン分泌が増加するなど、精力増大に必要な機能がしっかりと働くようになります。

こうした作用があるため、勃起力の回復に限らず、男性更年期障害を含め「うつ症状がある」「仕事による疲れが取れない」などの不調に対しても生食・発酵食品は効果的だといえます。

「生食・発酵食品を食事の最初に食べる」「和食を中心にする」などに注意すれば、より酵素食の威力が増します。弱った精力を回復させるとき、これらを意識してみてください。