バイアグラはED(勃起不全)の治療薬であり、男性機能を回復させる作用があります。勃起不全に悩む多くの人に処方され、現在でも女性とのセックス時にバイアグラが欠かせない人は多いです。

それでは、バイアグラを使用したときの効果や副作用はどのようになっているのでしょうか。ここでは、バイアグラの作用や持続時間、副作用について確認していきます。

バイアグラの効能効果・用法用量

年齢と共に勃ちが悪くなることがあります。セックス中の固さがなかったり、途中で中折れしたりしてしまうのです。

そうしたとき、バイアグラ(一般名:シルデナフィル)を使用します。バイアグラにはバイアグラ錠25mgとバイアグラ錠50mgがあり、症状に合わせて量を調節していきます。

ただ、65歳以上の高齢者や肝臓に障害のある人の場合、バイアグラ錠50mgは使用せずバイアグラ錠25mgのみになります。バイアグラは主に肝臓で代謝・不活性化されますが、このとき高齢者や肝機能障害患者では肝臓での代謝機能が落ちているからです。また、重度の腎不全患者も25mgのみを使用します。

このとき、服用回数は1日1回です。投与間隔は24時間以上あける必要があります。

バイアグラの効果・勃起持続時間

バイアグラを服用した後、0.8~0.9時間で血液中の薬物濃度がピークに達します。そのため、服用後は60分ほどで薬の効果が表れるようになります。EDで悩んでいる人がバイアグラを使用する場合、セックスする前の60分ほど前に飲むと効果的です。

また、バイアグラの効果が持続するのは5~6時間ほどです。バイアグラの半減期(薬の濃度が半分になる時間)は約3.3時間であり、これらの時間をかけて薬が消失していきます。

薬の効果が続くのが5~6時間であるため、バイアグラを服用して副作用が表れた後、副作用がなくなるまでの時間についても5~6時間以上かかります。

ちなみに錠剤だけでなく、バイアグラにはODフィルムもあり、これは水なしで服用できるタイプになります。

錠剤を飲むとなると、60分前にタイミングよく服用するのは難しいです。ただ、水なしで服用できる場合であると、ポケットの中に隠しもっておいてタイミングよく口の中に放り込めば問題ありません。そうすれば、中折れせずビンビンの状態でセックスを楽しめます。

バイアグラの副作用

それでは、バイアグラを飲んだときの副作用はどのようになるのでしょうか。バイアグラを飲んだとき、主に起こる副作用としては血管拡張(ほてり・潮紅)、頭痛、動悸、消化不良などがあります。

また、心血管系の重篤な副作用として、心原性突然死(心臓が原因の突然死)、心筋梗塞、心室性不整脈、脳出血、一過性脳虚血発作などがあります。

これらを発症すると、エッチしている途中に薬の副作用で胸に激痛を生じるなどして非常に重篤な状態に陥ります。場合によっては、セックス中に死んでしまう「腹上死」に陥ることもあります。

特に心筋梗塞や脳出血など、それまで血管に関する病気を発症している人は薬の使用に注意しなければいけません。

食事やアルコールなどによるバイアグラへの影響

エッチする前に服用する薬であるため、食事やアルコールの影響がどれだけあるのかは知らなければいけません。

バイアグラは食事の影響を受けます。バイアグラを空腹時に使用した場合、1時間ほどで効果が最大になります。ただ、食事後であると薬の吸収速度が遅くなり、効果が最大になるには3時間ほどの時間が必要です。

このとき食事後では、血液中の薬物濃度(薬の効果)が42%減少することがわかっています。要は、食事後であると薬の効果が大幅に減るのです。

しかし、女性とセックスするときに食事を抜きにするのは現実的に難しいです。

彼女や妻とエッチする場合、薬やEDのことを理解してもらい、食事をして2時間後にエッチするのは可能です。ただ、女性を口説いてラブホテルや家に連れ帰る場合、食事が欠かせません。

そうした場合、たとえ食事後であってもバイアグラを服用して問題ありません。ただ、空腹時に比べると薬の効果が落ちてしまうことは認識するといいです。

また、女性を口説くときはアルコール(お酒)が必須です。薬とアルコールは相性が悪いため、アルコールと一緒にバイアグラを服用して問題ないのかという疑問が生まれます。

アルコールについては、バイアグラと一緒に飲んでも問題ありません。食事と一緒にお酒を飲むため、食事の影響でバイアグラの作用は弱くなりますが、アルコールの影響は考えなくて問題ないです。

バイアグラの作用機序

それでは、バイアグラはどのようにして勃起障害を改善するのでしょうか。

バイアグラは陰茎(ペニス)の血管に作用します。私たちのペニスが勃起前であれば、チンコはスカスカの状態になっています。いわゆる、フニャチンの状態です。

ただ、ここに性的興奮が加わるとペニスに大量の血液が集まるようになります。ペニスが固くなるのは、ペニスを流れる動脈からそれだけ多くの血液が流入するからなのです。

男性であれば、全員が「勃起時におしっこをするのは難しい」と感じているはずです。これは、勃起するとチンコに流れ込んだ大量の血液が尿道を塞ぎ、尿の通りを悪くしているからです。

こうして血液が流れ込んで勃起すればいいのですが、ED患者ではこうした血液の流れが悪くなっています。

そこで、バイアグラはチンコの血管に作用することで「ペニスの血管を拡張し、血流を改善させる働き」があります。その結果、勃起力が回復します。

ペニスが勃起するためには、性的興奮がなければいけません。そのため、バイアグラを飲んだら常に勃起状態にあるわけではなく、エッチな妄想をしたりセックスをしたりするときに勃起するようになります。

NOが血管の拡張に関わる

血管が広がって勃起力が回復するときに重要となる物質として、NO(一酸化窒素)があります。NOが血管に作用することで、血管が拡張されます。

NOは気体です。ただ、気体である物質が作用すると血管が広がるのです。バイアグラはペニスの血管に作用してNOを増やし、勃起障害を治療します。

バイアグラと併用禁忌の薬

薬を使用するとき、他の薬と併用することで重大な副作用を生じることがあります。これはバイアグラについても同様なので、どのような薬と併用禁忌(併用不可)なのかについて知る必要があります。

バイアグラと併用禁忌の薬としては、以下のようなものがあります。

・硝酸薬やNO供与剤

狭心症を治療するとき、血管を拡張させる薬を服用することがあります。心臓に栄養を送る血管(冠動脈)が細くなることにより、運動したときなど心臓への酸素・影響供給が不十分になって胸に激しい痛みを生じる病気が狭心症です。

そこで、心臓の血管を拡張させるように作用する薬を投与すれば、狭心症を治療できます。こうした薬として、硝酸薬やNO供与剤が多用されます。

こうした薬としては、ニトロペン・ニトロダームTTS・ミオコールスプレー(一般名:ニトログリセリン)、ニトロール・フランドル(一般名:硝酸イソソルビド)、亜硝酸アミルなどが知られています。

狭心症を治療するこれら硝酸薬は先ほどのNO(血管を拡張させる物質)を放出することで心臓の血管に作用し、血液の通りをよくします。バイアグラも同じようにNOを放出することでEDを治療する薬であり、作用機序が同じです。そのため、両剤を併用すると急激に血圧が下がったり、突然死を引き起こしたりするリスクが高まります。

こうした理由があるため、バイアグラと硝酸薬は併用してはいけません。

・アンカロン:抗不整脈薬

また、不整脈治療薬であるアンカロン(一般名:アミオダロン)とも併用禁忌です。バイアグラと併用することでQT延長作用(不整脈を引き起こす作用)が増強するからです。

こうしたことから、狭心症や不整脈の薬を飲んでいる人はバイアグラの服用に注意しなければいけません。

バイアグラと併用注意の薬

禁忌まではいかなくても、バイアグラとの併用に注意すべき薬があります。

・肝臓の代謝酵素を阻害する薬

まず、肝臓の代謝酵素を阻害する作用のある薬は併用注意です。バイアグラは肝臓の代謝酵素によって不活性化されるため、肝臓の代謝酵素が阻害されれば薬の有効成分が体内から消失せず、薬の効果が高まりすぎて副作用を生じる恐れがあります。

専門用語でいうと、バイアグラは「CYP3A4」という酵素で代謝されます。そこで、こうした肝臓の代謝酵素を阻害する薬とは併用を注意すべきなのです。

肝臓の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する薬としては、抗HIV薬のノービア(一般名:リトナビル)、抗生物質のエリスロマイシン、胃薬のタガメット(一般名:シメチジン)などがあります。

実際、バイアグラと併用することで血液中の薬物濃度の最高値は「ノービアで3.9倍」「エリスロマイシンで2.6倍」「タガメットで1.5倍」になったことが臨床試験でわかっています。

・肝臓の代謝酵素を増やす薬

先ほどとは反対に、肝臓の代謝酵素を増やす薬が存在します。こうした薬としては、抗結核薬のリファジン(一般名:リファンピシン)、抗てんかん薬のテグレトール(一般名:カルバマゼピン)などがあります。

これらの薬とバイアグラを併用すると、バイアグラの代謝・不活性化が活発になって薬の効果を十分に得られないことがあります。

・カルシウム拮抗薬

高血圧を治療するとき、カルシウム拮抗薬と呼ばれる種類の薬が多用されます。こうした薬としては、ノルバスク・アムロジン(一般名:アムロジピン)、アダラート(一般名:ニフェジピン)などがあります。

カルシウム拮抗薬は「血管を拡張させて血圧を下げる」という作用機序です。ただ、バイアグラの作用も血管を拡張させることで作用します。

両剤とも血管拡張作用があるため、併用することで血圧降下作用が強く表れることがあります。つまり、血管拡張(ほてり・潮紅)、頭痛、動悸などの副作用を生じるリスクが高まります。そのため、併用注意にされています。

バイアグラ発見の歴史

それでは、こうした画期的な薬であるバイアグラはどのようにして生まれたのでしょうか。

医薬品の開発を行うとき、多くは自分たちの頭で設計しながら考えます。ただ、こうした人の頭脳で考えられた薬の中で、大きな功績を遺したものは少ないです。それよりも、偶然の発見によって意図せず見つけた薬の方がインパクトは大きい傾向にあります。

これは、バイアグラ(一般名:シルデナフィル)が発見されたときも同様です。バイアグラの勃起改善効果が見つかったのは全くの偶然でした。なぜなら、バイアグラは最初、勃起改善を目的として開発されたのではないからです。この薬は当時、狭心症の薬として開発されていたのです。

バイアグラは臨床試験において、狭心症としての作用は大したことはありませんでした。薬を投与しても、あまり改善効果は見られなかったのです。

その代わり、ある副作用が出ました。それは、臨床試験に参加した男性患者が薬を服用することで、勃起機能が改善したことです。バイアグラは心臓に作用することによる狭心症改善効果は弱かったものの、ペニスに作用することによる勃起改善効果があったのです。

こうしたバイアグラの予期せぬ作用は、製薬企業の研究者の耳に伝わりました。そこで研究者たちは「確かにこの薬は狭心症の薬としてはダメだが、勃起改善の薬として全世界の勃起不全(ED)で悩んでいる人に朗報をもたらすかもしれない」のように考えました。

世の中に出回ったバイアグラ

このようにして副作用である勃起促進作用を逆手にとり、ED(勃起不全)の治療薬としてバイアグラは世に出回ることになったのです。もし、研究者たちがバイアグラの副作用を利用して勃起改善薬に活かそうと考えなかったら、この薬は生み出されませんでした。

また、もし臨床試験の段階で副作用としての勃起改善効果を見落としていれば、勃起不全の人は長く悩み続けることになります。

このように、自分の考えでは予想もつかなかったところに大きな発見が隠されています。画期的な医薬品が開発されるためには、必ずストーリーが存在するといえます。

現在では、バイアグラの他にもいくつか似たような作用をする薬が存在します。ただ、それらの薬が開発される元にはバイアグラ発見の物語があったのです。

バイアグラの値段

こうしたED治療薬が存在するものの、気になるのは値段です。一般的に薬をもらうときは保険診療の3割負担であるものの、バイアグラのような薬は全額自費負担になります。つまり、薬代が非常に高額になってしまいます。

また、バイアグラは医療機関によって好きに値段をつけることができるため、価格(医療機関の売値)はそれぞれ異なります。

ただ、一般的な相場でいうと一錠あたりの値段で「バイアグラ錠25mg/1,300円」「バイアグラ錠 50mg/1,500円」となっています。

ちなみに、バイアグラを手に入れるときに海外を活用した個人輸入代行を利用する人は多いです。日本では医療機関を受診しない限りバイアグラを手にすることはできません。ただ、海外製ではあるものの個人輸入代行であればバイアグラを入手できます。

例えば、「シンガポールの薬局で売られているバイアグラを購入し、日本へ郵送してもらう手続きを代行する会社」にお願いします。基本は通販と同じなので、Amazonや楽天を利用するのと同じ感覚で注文できます。

個人輸入代行であれば、一箱買い(4錠入り)のときの一錠あたりの値段は「バイアグラ錠25mg/1,350円」「バイアグラ錠 50mg/1,450円」になります。

診察料などが必要ないため、個人輸入代行を活用したほうがバイアグラを安く手にすることができます。ただ、その場合は自己責任での使用になります。

バイアグラのジェネリック医薬品を活用して費用を抑える

バイアグラは一錠で1,300円以上も値段がするため、なかなか手を出すことができません。そうした場合、ジェネリック医薬品(後発医薬品)を使うことを検討しましょう。

医療機関を受診してもバイアグラのジェネリック医薬品を入手できます。ただ、それでも値段が高いので医療機関を活用してまでバイアグラのジェネリック医薬品を手に入れようとする人はほとんどいません。ジェネリック医薬品であれば、多くの人は個人輸入代行で入手します。

個人輸入代行でバイアグラのジェネリック医薬品を注文する場合、1箱(4錠入り)で1,000~2,000円ほどになります。正規品であると1箱5,000円以上だったのが大幅に安くなります。

また、ジェネリック医薬品であると「5箱(20錠入り)を注文しても総額5,000円以下になる」など、大量注文のメリットが大きくなります。

先発医薬品がいいのかジェネリック医薬品がいいのかについては、個人個人によって異なります。そのため、薬が欲しい場合は自分に合った好きな方法で入手するといいです。

なお、バイアグラは一時的に勃起力を高めることはできるものの、根本治療薬ではありません。また、糖尿病患者などであるとバイアグラを服用しても勃ちが悪いことがあります。

そうした場合は生活習慣を改善して精力剤を用いるなど、体質を変えれば勃起不全が解消するようになります。ただ、いきなりEDから回復するわけではないため、こうした薬を活用しながらセックスライフを楽しみつつ、ライフスタイルを変えて勃起不全を根本治療していくといいです。