中高年男性の体に起こる問題の一つに、男性ホルモン低下が挙げられます。男性ホルモンの分泌が少なくなると、勃起不全(ED)はもちろんのこと、体にさまざまな症状が出現します。

男性ホルモンの低下は、異常発汗や動悸といった更年期障害のような症状から、「うつ」といった精神的な問題まで多くの不調を引き起こします。

そのため男性は、そのような男性ホルモンの低下を予防したり、落ちてしまった男性機能を改善させたりする方法を知り、実践することが大切です。そうすることで、中高年の男性に起こる体の不調を防ぐことができます。

そこで今回は、男性ホルモンの分泌低下を予防し、ED(勃起不全)を回避する方法について述べます。

男性ホルモンの低下は生活習慣が問題

男性ホルモンの分泌が低下するというと、多くの人は「加齢の影響だろう」と考えるかもしれません。しかし世の男性の中には、70代、80代になっても20代の頃と同じくらいの男性ホルモンの量を維持している人もいます。

その一方で、30代であるにもかかわらず70代の人よりも低い男性ホルモン量の人もいます。このように、男性ホルモンの分泌量は年齢に関わらず個人差が大きいものといえます。

そして、男性ホルモンの分泌量に最も影響しているものが「生活習慣」です。ほとんどの人が気づいていませんが、その人のライフスタイルが男性ホルモン量に大きく関係しています。

特に、食生活や睡眠、運動の3つは、男性ホルモンの分泌量に大きく影響するものです。

例えば、「毎日遅くまで仕事を行い、コンビニで夜食を食べて、寝るのは深夜の午前2時であり、起きるのは午前6時という生活を続けており、さらには休みの日は昼過ぎまで寝ている」といったような生活を送っている人は、男性ホルモンの分泌量が下がっているのは当然です。

20代からこのような生活を繰り返していると、30代なのに男性ホルモン量が極端に少なくなります。そして結果的に、30代後半から勃起不全(ED)や男性更年期障害などの症状に悩まされることになります。

しかし逆に捉えると、そのような生活習慣さえ変えてしまえば男性ホルモンの分泌量は維持できるといえます

それでは、実際に男性ホルモンの分泌を低下させる食生活について述べていきます。

缶コーヒー

中高年男性に限らず、仕事をしている人の中には毎日缶コーヒーを飲むという人も多いと思います。朝の目覚まし代わりや、昼の眠気覚ましに缶コーヒーを利用する人は少なくありません。

朝の忙しい時間や貴重な昼休みに、豆から挽いてコーヒーを入れる手間を省ける缶コーヒーは、とても便利なものです。

ただそのような缶コーヒーも、飲み過ぎると男性機能(生殖機能)にはあまり良くないことがわかっています。特に無糖のブラックコーヒーではなく、砂糖入りの缶コーヒーが男性ホルモンに大きな影響を与えます。

砂糖が入った缶コーヒーを飲むと、飲んですぐに血糖値が上昇します。血糖値が上がると、体は血糖値を下げようとして、膵臓から「インスリン」と呼ばれるホルモンの分泌をうながします。

このように、砂糖入りの缶コーヒーを飲むと、血糖値が急激に上がったり下がったりします。この血糖値の乱高下が、男性ホルモンの分泌を低下させます。

また砂糖だけでなく、カロリーオフの缶コーヒーに含まれる人工甘味料も、男性ホルモンに悪影響を与えることが明らかになっています。そのため、コーヒーを飲む場合は、基本的に甘味のあるものは避けるようにするべきです。

その他にも以下のような食品は、血糖値の乱高下を引き起こす原因になります。

・白米

・白パン

・うどん

・小麦粉製品

精力を維持するためには、缶コーヒーだけでなく、以上のような食品の摂取も少なくすることが大切です。

ビール

中高年男性といえば、「居酒屋でビールを注文している」というイメージを持つ人もいると思います。特に、夏などの暑い日は、仕事帰りに冷たいビールを飲んで帰る人は多いはずです。ただ、このビールも男性機能(生殖機能)にとってはあまり好ましいものではありません

ビールが男性ホルモンに影響を与えるのは、ビールに含まれるホップが関係しています。ホップは女性ホルモンと構造がよく似ており、体内でも同じような働きをします。

そのため、男性がビールを飲み過ぎると女性ホルモンの作用が強くなることで、結果的に男性ホルモンの分泌が悪くなります。

またビールの冷たさや炭酸も、男性ホルモンにとっては悪影響を与えます。

このように、ビールは男性ホルモンの分泌に悪影響を与えるため、結果的に男性機能(生殖機能)を低下させます。全く飲むなとはいいませんが、飲み会の席でも、ビールは最初の1~2杯に抑えておくことをお勧めします。

このように、中高年男性に起こりやすい精力の低下は、多くの人が日常的に飲んでいる缶コーヒーやビールが原因である可能性があります。中高年での男性機能の低下によるED(勃起不全)を予防するためにも、缶コーヒーとビールは意識して抑えることが大切だといえます。

精力増強のカギである「セレン」

なお、ED(勃起不全)を引き起こす食事があれば、精力増強に関わる食事(栄養素)も存在します。

生活習慣の中でも、食事に気をつけることは男性ホルモン量を維持する上で欠かせないことです。人は食事によって「タンパク質」や「脂質」「炭水化物」といった栄養素を摂取します。そしてそれをもとに、筋肉や骨を作ったり体を動かすエネルギーを生み出したりします。

栄養素の中には、その他にも「必須微量栄養素」といわれるものがあります。これは、先ほど述べた「タンパク質」「脂質」「炭水化物」のように大量に必要とはしないけれども、わずかであっても体にとっては欠かせない栄養素のことをいいます。

そして必須微量栄養素の中に「セレン(セレニウム)」と呼ばれるものがあります。そしてこのセレンには、男性の精巣発達を促して男性ホルモンの分泌を増やす役割があります。

さらにセレンは、精子の形成や運動性などにも関係していることが明らかになっています。そのため、必要量のセレンを摂取することは男性ホルモンの分泌量を維持するためには欠かせないことだといえます。

セレンを多く含む食材を日常的に摂取することで、中高年男性の男性機能低下を防ぐことができるようになります。

そこで、食材の中でセレンを多く含むものを以下に記します。

・カツオ、イワシ、ワカサギ、カレイ、牡蠣、ホタテ、貝

・玄米

・豚、牛の内臓

・肉

・卵

・トマト、ブロッコリー、ニンニク、玉ネギ、長ネギ

以上の食材にはセレンが多く含まれているため、特に男性機能の低下が気になる中高年男性は、積極的に摂取すべき食べ物だといえます。

酵素とED(勃起不全)の関係性

このように、中高年における男性ホルモンの分泌低下は、生活習慣の乱れによって起こります。つまり、ライフスタイルさえ整えておけば、何歳になっても男性としての魅力を維持できるといえます。

そのための一つの方法として、食事の中でセレンを多く含む食材を積極的に摂取することをお勧めします。

さらに、セレンが多く含まれる食事以外にも、食物酵素の多い食事をここをがけることも重要です。そこで、まずは酵素とED(勃起不全)の関係性にから解説していきます。

酵素とは何か

酵素とは、体内で起こる化学反応をスムーズにする役割を持ったものです。つまり、食べ物の消化や呼吸、排泄などといった体の働きは、酵素がなければ正常に機能しません。

人はエネルギーがなければ生命を維持することはできません。心臓が活動するのにも、脳が働くためにもエネルギーは必須です。そのようなエネルギーは、食事から糖質や脂質といったエネルギー源になるものを摂取することで作られます。ただそのときも、酵素がなければ糖質や脂質といった栄養素からエネルギーが作られることはありません。

そのため、体内での酵素が不足すると気力の低下や消化不良、肌荒れなどといったようなさまざまな不調が出現します。

そして、酵素は大きく「消化酵素」「代謝酵素」「食物酵素」の3つに分類されます。消化酵素とは、食べ物からエネルギーを作り出すときに必要な酵素であり、代謝酵素は、作り出したエネルギーを脳などの各組織で利用するために使われるものです。この2つは、主に体内に備わっているものであり、もともと存在している量が決まっています。

つまり、消化酵素や代謝酵素を使いすぎると体内で酵素不足という状態に陥ります

一方で、食物酵素は新鮮な野菜や果物、発酵食品といったような食べ物自体に含まれている酵素です。この食物酵素が多い食品は、食べ物自体に含まれる酵素で消化が促されます。そのため、体内の消化酵素を多く使うことなくスムーズに消化吸収が行われます。

このように食物酵素が多い食品を食べることは、体内の酵素を節約することになります。これが、酵素が体の健康にとって良いといわれる理由です。

酵素とED(勃起不全)の関係性

ED(勃起不全)の原因としては、動脈硬化や精神的なストレスなどが挙げられます。動脈硬化によってペニスへの血流が悪くなると、勃起は起こりにくくなります。また、精神的なストレスで自律神経が乱れても、ED(勃起不全)を発症する可能性が高くなります。

このような動脈硬化や精神的ストレスによる自律神経の乱れは、酵素不足によって起こります

動脈硬化の主な原因は、血管に起こる老化現象です。酵素には、そのような血管に起こる老化を抑制する働きがあります。また酵素は、精神的ストレスによって起こる自律神経の乱れを抑える機能も果たします。

つまり、体内に酵素が十分に存在していると、動脈硬化も自律神経の乱れも防ぐことができます。その結果、ED(勃起不全)を予防・解消することにつながります。

このように、酵素とED(勃起不全)の発症には、とても深い関係があります。そのため、ED(勃起不全)を予防・解消するためには、酵素を無駄使いしないような生活習慣を心がけることが大切です。そうすることで、何歳になっても男性機能(生殖機能)を高く維持することができます。