男性であると、ストレスや加齢によって勃ちが悪くなることでED(勃起不全)を発症することがあります。そうしたとき、勃起改善薬を服用することがあります。

シアリス(一般名:タダラフィル)は勃起改善薬の一つであり、1回の服用で24時間以上作用が続きます。

ただ、薬を服用するときは副作用や併用禁忌など注意点があります。そこで、シアリスの作用や持続時間、副作用などについて確認していきます。

シアリスの効能効果・用法用量

薬には用法用量(飲み方)が決められています。これを守らなければ、副作用に悩まされるようになります。

シアリスの場合はシアリス錠5mg、シアリス錠10mg、シアリス錠20mgがあります。通常、成人男性には1日10mgを活用します。ただ、効果が悪い場合は1日20mgに増量します。

一方で軽度または中等度の肝障害がある場合、1日20mgまでは増やさず1日10mgまでに留めます。シアリスは肝臓の代謝酵素によって不活性化されるため、肝機能の悪い人が20mgを服用すると血液中の薬物濃度が高まりすぎて副作用を生じる恐れがあるからです。

投与間隔は24時間以上であり、1回服用したら24時間以上はあけるようにしましょう。

また、肝臓に限らず腎臓も薬の排泄に関わっており、中等度または重度の腎障害患者では1日5mgから服用を開始します。投与間隔は24時間以上です。

このとき中等度の腎障害患者では増量可能ですが、それでも1日10mgを超えないように使用します。中等度の腎障害患者が10mgを服用する場合、投与間隔は48時間以上です。また、透析をしている人など、重度の腎障害患者の場合は5mgが使用上限です。

シアリスの効果・勃起持続時間

シアリスを服用した後、血液中の薬物濃度がピークに達する時間は0.5~4時間です。平均すると服用後3時間でピークに達する人が多いため、3時間ほどで効果が最大になります。

作用の持続時間は長く、半減期(体内の薬物濃度が半分になる時間)は約14時間です。また、健康男性であれば10mgで20~24時間、20mgで30~36時間ほど効果が続きます。1回飲むことで非常に長い時間、薬が作用するのです。

バイアグラやレビトラなど、他の薬であると作用時間が5~6時間ほどなのでタイミングを見計らって薬を飲む必要があります。ただ、シアリスであればそうした必要はなく、セックスする3時間以上までにあらかじめ薬を飲んでおけば問題ありません。薬を服用した後は夜の生活を楽しむだけです。

なお、バイアグラは食事の影響を受けるものの、シアリスは「食事による効果の減弱」などの影響はありません。そのため、食前や食後、空腹時など好きな時間に服用して問題ありません。

女性を口説く食事の場であればアルコールも重要になりますが、シアリスはお酒と一緒に服用しても大きな問題になることはありません。食事やアルコールを気にせず飲めるのがシアリスです。

シアリスの副作用

このように非常に長時間作用するシアリスですが、副作用について理解しなければいけません。シアリスの主な副作用としては頭痛、潮紅・ほてり、消化不良などが知られています。

また、重篤な副作用としては心筋梗塞、心臓突然死、脳卒中などがあります。これらは血管が関わる疾患であり、シアリスは血管に作用することで重篤な副作用を生じることがあるのです。

エッチの最中に突然死んでしまうものとして「腹上死」があり、心筋梗塞や脳梗塞など心血管障害を有している人ではこうした障害に対して特に注意が必要です。

シアリスの作用機序

それでは、どのようにしてシアリスはEDを治療しているのでしょうか。シアリスの作用機序を知ることで、他の薬との飲み合わせなどさまざまなことがわかるようになります。

私たちの血管には「血管を拡張させる物質」が存在します。これをNO(一酸化窒素)といいます。NOは気体です。ただ、血管壁にNOが作用することで血管が広がるようになるのです。

勃起するとき、どれだけペニスの血管が広がるのかが重要になります。通常、チンコはフニャっとしていて固さはありません。ただ、ここに性的興奮が加わるとペニスに大量の血液が流れ込み、結果として固くなります。

しかし、ペニスで血流障害があるなど何らかの理由で血液がうまく流れ込めない場合、固さが足りなかったり中折れしたりしてしまいます。

そこでペニスの血管でのNO放出を促し、チンコの血流を改善して勃起させやすくします。こうした作用機序によって勃起障害を治療する薬がシアリスです。

シアリスと併用禁忌の薬

シアリスには飲み合わせがあり、併用禁忌の薬があります。こうした併用禁忌の薬としては、硝酸剤やNO供与剤があります。

血管壁に存在するNO(一酸化窒素)を増やすことができれば、血管を拡張させることができることはすでに述べました。この働きについて、ペニスの血管へ作用すればED治療薬になりますが、心臓の血管(冠動脈)に作用すると狭心症の治療薬になります。

動脈硬化などによって冠動脈が細くなっている人では、心臓の細胞に酸素や栄養などがうまく運べなくなっています。そのために少しの運動で胸に激痛を生じるようになります。

そこで、NOがたくさん作られるようになる薬を投与すれば、冠動脈を拡張させて狭心症の症状を抑えることができるようになります。こうした薬としてはニトロペン・ニトロダームTTS・ミオコールスプレー(一般名:ニトログリセリン)、ニトロール・フランドル(一般名:硝酸イソソルビド)、亜硝酸アミルなどが知られています。

ただ、硝酸薬(NOを作ることで狭心症を治療する薬)とシアリスは「NO産生を促す」という同じ作用機序を有しています。そのため両剤を併用すると作用が増強され、心臓や脳血管に対して重大な副作用を生じるリスクが高くなります。そのため、併用禁忌になっています。

シアリスと併用注意の薬

また、禁忌ではないものの併用注意の薬も存在します。

・肝臓の代謝酵素を阻害する薬

前述の通り、シアリスは肝臓に存在する代謝酵素によって分解・不活性化されます。そのため、肝臓の代謝酵素の働きが阻害されればシアリスの分解は遅くなり、薬の作用が強まりすぎて副作用を生じるリスクが高まります。

専門用語でいえば、シアリスは肝臓に存在する「CYP3A4」という代謝酵素によって分解されます。そのため、この酵素(CYP3A4)の働きを抑制する薬剤と併用すれば、シアリスの作用が強まりすぎるようになります。

こうした薬としては、抗真菌薬のケトコナゾール、抗真菌薬のイトリゾール(一般名:イトラコナゾール)、抗生物質のクラリス・クラリシッド(一般名:クラリスロマイシン)、C型肝炎治療薬のテラビック(一般名:テラプレビル)などがあります。

実際、内服薬のケトコナゾールとシアリスを併用した場合、「シアリスを服用したときに利用される総薬物量」は312%増加することがわかっています。

また、薬ではなくても、グレープフルーツジュースなども肝臓の代謝酵素を阻害するため、グレープフルーツジュースと一緒にシアリスを飲むことによってはシアリスの作用が強まります。

・肝臓の代謝酵素を増やす薬

肝臓の代謝酵素を阻害する薬が存在すれば、肝臓の代謝酵素を増やす薬もあります。こうした薬の作用によって代謝酵素が増加すると、シアリスの分解が早まって適切に薬の効果を得られなくなってしまいます。

肝臓の代謝酵素を増やす薬としては抗生物質のリファジン(一般名:リファンピシン)、抗てんかん薬のアレビアチン・ヒダントール(一般名:フェニトイン)、抗てんかん薬のフェノバール(一般名:フェノバルビタール)、抗てんかん薬のテグレトール(一般名:カルバマゼピン)などがあります。

例えば、リファジンとシアリスを併用すると、「服用した後の体内薬物の最高値」が46%低下することがわかっています。

・高血圧治療薬

高血圧治療薬は血管を拡張させたり、心臓の働きを抑えたりして血圧を下げます。ただ、シアリスはペニスの血管を拡張させる作用があるものの、他の血管にも作用して血管を拡張させ、血圧を下げる作用があります。

そのため、高血圧治療薬と併用することで降圧作用が強まることがあります。そのため、高血圧治療薬と併用注意です。

他の病気に応用されるシアリス

シアリス(一般名:タダラフィル)は勃起不全の治療薬ですが、他の病気に応用されています。ただ、このときはシアリスという名前ではなく、前立腺肥大症ではザルティア、肺動脈性肺高血圧症ではアドシルカという商品名になっています。

いずれも、有効成分はタダラフィルです。前立腺肥大症を治療する場合、タダラフィルとして1日1回5mgを服用します。

前立腺肥大症を治療する場合、毎日薬を飲むことになります。これにより、前立せん肥大症に伴う排尿困難などを改善させます。もちろん、タダラフィルという有効成分は同じなので、前立せん肥大症の治療目的でザルティア(一般名:タダラフィル)を服用していると勃起障害も改善されます。

前立腺肥大症の治療で活用されることから、シアリスは毎日服用しても問題ない薬であることがわかります。

シアリスの値段

医療機関を受診してシアリスを入手する場合、全額自費になります。美容外科での治療が保険適応にならないのと同じように、シアリスも3割負担で購入することはできないのです。そのため、薬代は非常に高くなります。

それでは、どれだけの費用になるのでしょうか。シアリスの値段は医療機関が自由に設定することができます。ただ、おおよその目安としてシアリス1錠あたりの費用は「シアリス錠10mg/1,700円」「シアリス錠 20mg/2,000円」が一般的な相場となっています。

そのため、やはり非常に高価な薬だといえます。

また、個人輸入の代行業者を活用することで、通販と同じ感覚でシアリスのジェネリック医薬品を活用する人は多いです。これであれば、非常に安くシアリスと同じ成分の薬を手にすることができます。

例えば、以下は私が実際に個人輸入で購入したことのあるシアリスのジェネリック医薬品です。商品名はメガリスであり、メガリス20mgを5箱(20錠)買って総額2,200円(一錠110円)でした。

メガリスなどのジェネリック医薬品であれば、シアリス一錠ほどの値段で20錠分を手にすることができます。

個人輸入であるため、表記は外国語です。海外の薬局で薬を仕入れ、それを日本へ郵送する形になっています。ただ、薬の成分はしっかりしたものなので問題ありません。

先発医薬品としてのシアリスでなく、ジェネリック医薬品であっても問題なく勃起障害を改善することができます。

ただ、こうしたED治療薬は一時的にED(勃起不全)を解消させるのが目的であり、根本的に治療するわけではありません。そのため、精力の付く食事内容に変えたり、生活習慣を見直したり、根本的に勃起不全を解消させることが重要になります。

どうしても心配なとき、私も薬を活用することはありますが、体質がダメだと薬を飲んでもフニャチンになって中折れしてしまいます。そのため、体質を変えなければいけません。いまでは、私は基本的に薬なしでセックスに臨めるようになっています。

1ヵ月など多少の時間はかかるものの、精力剤を活用したり食事を変えたりして体質を改善するようにすれば、勃起に困らないビンビンな毎日を送れるようになります。